前回のTHE “BALLAST” BOOKBAGから8年が経ち、“本を持ち運ぶ”人のための新しい鞄が完成しました。
今回は製作の工程や商品ページでは紹介しきれないこだわりのディテイルをご紹介します。
4号帆布と4.2mm厚のヌメ革を使用した「シスタ」。パーツもひとつずつ手作業で作ります。
本を持ち運ぶとなると、それ相応の耐荷性が必要です。ショルダーストラップを取り付ける両サイドのパーツの部分は重さに耐えられるよう、鞄本体を挟み込み縫製しています。
この部分はミシンでの縫製が厳しいので、全て手縫いです。手縫いで一針ずつ縫製することによって糸はほつれにくく、より頑丈な造りに仕上がります。
ミシンと手縫いの工程を繰り返し、縫製していきます。
ヌメ革は水ジミやキズがつきやすいので、縫製の段階でもキズをつけないよう十分に注意が必要です。
今回新しいモデルを製作するにあたり、Erikさんからの要望は鞄の外側に大きめのポケットが付いていること。さらにポケットはボタンで開閉できる仕様であること。
前面のポケットには本を収納でき、ボタンを開けた時も開きすぎないよう絶妙なボリュームに仕上げました。またボタンも開閉しやすいようにに取り付け方を工夫しています。
ジッパーを完全に開くと鞄の内側に倒れ、ものを出し入れするときにも邪魔になりません。さらにシップを開いた状態でも内ポケットから取り出しやすい設計です。
帆布は使い込むうちに徐々に柔らかくなっていきますが、永く使い込んでも張りのあるフォルムを保つため、正面と背面の鞄の口の部分にロープを入れています。また側面との縫製の際、片倒しにしてステッチを入れることで鞄に4本の柱が立っているような張り感があります。底部分は撥水効果のあるパラフィン加工帆布を使用。底から水気も染み込みにくく、汚れも気にせず持ち運びできます。
背面には新聞や雑誌、マフラーなどを挟んで持ち運べます。
CISTAのお手入れ方法やヌメ革の経年変化についてはこちらの記事でご案内していますので、こちらもぜひご参考に。