FOLDING ROUND TABLE - Oak

機能性と素材感、これはぼくにとっては大きな２つのテーマなのだが、このテーブルは今までも幾度か使ってきた技術を応用して生まれた。そこのところを少し解説したい。脚部の構造は、スティールチューブを使用したぼくらの製作するA型看板からの応用で、そもそも折畳み式のテーブル脚として設計した構造。ただそれは、A型として立つ前提だったので脚部が２台必要になるのだけれど、そこのシンプルさをさらにシンプルに、１台でまとめられないかと考えた。天板形状はたまにショップデザインでも使う円形で、後から入ってくる ”差し子”といえば良いのか、叙情的に言えばその存在がジワジワと滲んで、あれ？なんか使いやすいな…と。例えばPOP-UP等でも意外な存在感で役に立つと思う。オークは、じつは北海道産のナラで、横文字でいうならホワイトオーク。ぼくのところで既に１２〜３年乾燥させた、素性の良いキレイな肌をしたナイスガイ。シンプルさといえばこれ以上、これ以下、どちらもないほどシンプル。畳んでおけるので、春のお天気のよい日にテラスや外に持ち出して使ってもらいたいし、究極にシンプルな部屋に棲むセクシーな野獣にも合うんじゃないか。野獣と知らずに（知ってて）訪ねてきたウサ子ちゃんをこのテーブルの向こうに回し…まあどうでもよいのだけれども。今、これを書いている最中に実は脚部に革を巻いていて、非常に良い仕上がりなのだが、写真を用意できないのが非常に残念だ。諸君の豊かなイメージでそこらへんはオギナって戴きたい。この品物に関しては評判次第で下心も出るだろう。しかしその評判の書き込み場所がないのはなんとも残念だ。